実例
丸一鋼管は中期経営計画を発表し、24年3月期の目標売上を2000億円(内、海外700億円)、営業利益260億円(内、海外65億円)と定めました。
海外事業は営業利益率目標を9.3%とし、現地人材の育成や海外M&Aを継続するとのことです。
日本本社の株主還元率は50%を予定しています。
注目点
株主還元率とは配当性向の事で、配当/当期純利益で計算します。利益に対しどの程度株主へ還元するかを表します。
丸一鋼管の連結営業利益は18年から19年3月期まで160億~190億円で推移しており、配当性向は平均68%でした。一方海外からの配当による回収は毎年10億円ほどであったため、海外からの資金回収は積極的に行わず、海外への再投資へ資金を回していたと予想されます。つまり丸一鋼管は、海外は国内よりも投資先として魅力的であると判断していたのではないでしょうか。