実例
ウェブ会議サービスのブイキューブのシンガポール子会社である V-cube Global Services Pte. Ltd.は、保有するWizlearn Technologies Pte. Ltd.の株式を、親会社ブイキューブへ現物分配することとしました。
分配する原資は資本金(有償減資)で、額は22億円相当です。
これにより、ブイキューブは孫会社Wizlearn社を直接保有することとなります。
なお本来はシンガポール子会社の清算による株式の清算分配を予定しておりましたが、新型コロナにより清算遅延が見込まれたため、今回の再編手法へ変更しました。
注目ポイント
有償減資とは資本剰余金から利益剰余金に振替え、それを配当することです。一方無償減資とは資本剰余金から利益剰余金に振替えますが、それを配当せずそのままにしておくことです。
本件の場合、海外子会社からの分配ですので、税法上非適格現物分配となり、日本本社側は海外からの配当受領として95%非課税になると考えられます。